2013年3月25日 

■ヤマハのタイ向けATコミューター“FINO”(フィーノ)が初のフルモデルチェンジ

 ヤマハ発動機は、独自のFI技術“YMJET-FI”(Yamaha Mixture Jet-Fuel Injection。主通路とは別に設けた副通路からのエアアシストを行い噴射燃料と空気を効率的に混合させ、実用域での燃費向上に貢献するFIシステム)採用の115cc 新エンジンをスタイリッシュな車体に搭載した新型ATコミューター“FINO”を、2013年3月下旬よりタイ市場にて発売する。製造・販売はタイのグループ会社TYM(Thai Yamaha Motor Co., Ltd.)が行うという。

 年間約200万台で推移するタイの二輪車市場は、好調な経済に支えられ2012年は約213万台(ヤマハ調べ)と過去最高を記録、今後も微増傾向が見込まれている。2006年に導入の初代FINOは、ファッション性の高いATコミューターとして若者を中心に人気を博し、発売以来7年間で累計約150万台を販売しているという。近年は低燃費志向の高まりもあり、FIを採用した新生FINO の誕生が待ち望まれていた。

 初のフルモデルチェンジとなる新型“FINO”は、機能性とデザインの両立を求めるタイ市場の嗜好に応えるため“Stylish & Smart FINO FI”をコンセプトに開発、FI採用による低燃費化に加えデザインや実用機能を大きく進化させており、既存の“FINO”ファンだけではなく、新たな顧客獲得も目指している。

 デザインは、先代“FINO”のDNAを引き継ぎながらさらにスタイリッシュに進化させ、アクティブで伸びやかなボディラインや、ジュエリー感を演出したヘッドライト・テールライトなどが特徴となっている。また、“YMJET-FI”採用などにより経済性、快適性能(低振動化、始動性向上)を高めた新エンジンに加え、アンサーバック機能を備えた多機能リモコンキーをヤマハ製アセアンモデルとして初めて採用するなど、商品性を向上させている。

 ちなみにこのモデルは、2012年12月に発表したヤマハの新中期経営計画にある「事業規模拡大・収益力向上」を担う製品のひとつであり、その高い商品性を、同市場でのさらなる販売拡大に繋げていくとしている。販売計画は、発売より1年間でタイ国内24万台を予定。