VTR/VTR-F
567,000円/588,000円(2月14日発売)

★ホンダ VTR/VTR-F 車両解説

VTRをマイナーチェンジするとともに、ハーフカウル付のVTR-Fを新発売

1982年登場以来のホンダ伝統の250Vツインスポーツ、VTシリーズの流れをくむVTRが誕生したのは1998年1月。VT系の90度Vツインエンジンをトラス構造のダイヤモンドタイプフレームに搭載する“新感覚のネイキッドスポーツ”として登場している。

当時、ゼルビスやVツインマグナにも搭載され、熟成されてきたお馴染みのVツインエンジンは、低中速域で力強い出力を発揮。このVツインをスチールパイプをトラス構造に組み上げた新開発のダイヤモンドタイプのフレームに搭載。ワイドレシオの5速ミッションなどとともに、市街地から高速道路まで、幅広い用途の走りに応えられるモデルだった。

2000年2月には、より厳しくなった国内の排出ガス規制に対応すべく、二次エア導入装置を採用するマイナーチェンジを受けている。同時に106タイプものカラーバリエーションから選択できる“カラーオーダープラン”を導入している。その他、ハンドルにメッキ加工、エンジンのヘッドカバー、左右のクランクケースカバー、フロントフォーク、ボトムケースがシルバーに変更された。

2002年12月には、それまでのモデルよりも20mm低い760mmのシート高を実現した新形状シートを採用、サスセッティングも見直すなどのモデルチェンジが行われた。また、新たにタコメーター、ハザードランプと強化コンビロックを装備するとともに、メーターケース、バックミラーにクロームメッキを施し、使い勝手と質感を向上させている。

その後はメカニズム、仕様にはまったく変更無しで、5年後の2007年1月に新色の“パールコスミックブラック”が加わった程度。

そして2009年3月、二代目VTRが登場する。国内の二輪車排出ガス規制に対応するため、ホンダ独自のPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)の採用や、O2センサーを装備するエキゾースト系などが採用された。また、スタイル面でも新形状のシート、タンクの採用、そして新たにタンクサイドカバーを追加するなど、外観面もより洗練させた。

翌2010年7月には、燃料タンクやFフェンダー、テールカウルのカラーリングに光沢のあるパールコスミックブラックを採用するとともに、足回りをブラックで統一、フレームとスイングアームをレッドとしたカラーバリエーションモデルの“B-STYLE”をラインナップに追加している。

2012年2月には、ノーマルバージョンの方のカラーを新色の2色に変更し、パールコスミックブラックのB-STYLEは継続、計3色のカラー設定に変更されている。

今回、VTRのPGM-FIのセッティングを変更するとともに前後サスのセッティングも変更、快適な走行と安心感のある乗り心地を得るためのマイナーチェンジが行われ、また同時にハーフカウルを装着したVTR-Fを登場させた。

ハーフカウルが装着されたVTR-F。パールサンビームホワイト。
VTR-Fのカラー設定は、左の白とこちらパールコスミックブラックの2色展開。
VTRのカラーは3色設定に。マグナレッド。
VTR。グラファイトブラック。3色全て新色。
VTR。パールフェイドレスホワイト。

★HONDA プレスリリースより (2013年2月12日)

軽二輪ロードスポーツモデル「VTR」の一部を改良するとともに
ハーフカウルを装着した「VTR-F」を新発売

Hondaは、250ccのネイキッドロードスポーツモデル「VTR」の一部を改良するとともに、新設計のハーフカウルを装備した「VTR-F」をタイプ追加し、2月14日(木)に発売します。

VTRは、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※)のセッティングを変更。市街地で常用する低回転域のスロットルリニアリティーをさらに向上させることで、街中での扱いやすさを向上させています。また、前・後サスペンションのセッティングを変更し、シート高や軽快感はそのままに、ツーリングや街中での快適な走行と安心感のある乗り心地をさらに高めています。

VTR-Fは、市街地はもとより高速道路での快適な走行を目指し、新設計のコンパクトなハーフカウルを装備したスタイリッシュなモデルです。ヘッドライトは、Y字デザインのマルチリフレクターを採用し精悍なフロントマスクとしています。メーターは、専用設計の多機能な液晶ディスプレイを備えるなど、所有感も高めた装備としています。

VTRは、粘り強く力強いトルク特性のV型2気筒エンジンを取り回し性に優れた車体に搭載することで、男女を問わず幅広い年齢層から高い支持を得ているロードスポーツです。

●販売計画台数
(国内・年間) シリーズ合計 3,500台
 
●メーカー希望小売価格
VTR 567,000円(消費税抜き本体価格 540,000円)
VTR-F 588,000円(消費税抜き本体価格 560,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
 
=VTR-Fの主な特長
・新設計のコンパクトなハーフカウル。
VTR-Fに採用したハーフカウルは、VTRの個性的なスタイルをさらに際立たせるスタイリッシュな形状としています。また、フレームマウントとすることで、ステアリングの慣性マスを低減し軽快な走りを楽しむことができます。
・新設計のメーター類。
VTR-F専用に新設計したメーターは、中央に大型のアナログ式タコメーターを配置。その下に配置した液晶ディスプレイには、デジタル速度計、時計、ツイントリップメーター、オドメーターを設置しています。
・カラーバリエーション
車体色は、パールサンビームホワイトと、パールコスミックブラックの2色展開としています。ともに、フレームには鮮烈なレッドを施すとともに、エンジン全体をブラックとする事で、精悍なイメージとしています。
 
=VTRのカラーバリエーション
車体色は、マグナレッド、グラファイトブラック、パールフェイドレスホワイトの合計3色の展開とし、全て新色としています。今回から、エンジンのシリンダーとシリンダーヘッドにもブラック塗装を施しています。また、前・後ホイール、フロントサスペンションのボトムケース、スイングアームをブラックで統一する事で、さらに精悍なイメージとしています。

★主要諸元

車名型式 JKB-MC33
VTR〈VTR-F〉
発売日 2013年1月14日
全長×全幅×全高(m) 2.080×0.725×1.055〈1.115〉
軸距(m) 1.405
最低地上高(m) 0.155
シート高(m) 0.760
車両重量(kg) 161〈164〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費(km/L) 40.0(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 2.7
エンジン型式 MC15E
水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 249
内径×行程(mm) 60.0×44.1
圧縮比 11.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 22[30]/10,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 22[2.2]/8,500
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスター式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 12
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.733
2速 1.800
3速 1.375
4速 1.111
5速 0.965
減速比1次/2次 2.821/2.928
キャスター(度) 25°30′
トレール(mm) 96
タイヤサイズ 110/70-17M/C 54H
140/70-17M/C 66H
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ダイヤモンド

※〈 〉内はVTR-Fのデータ