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新世代のフラッグシップZZR1100が登場した1990年、GPZ900Rも登場からすでに6年が経過し、そろそろ生産終了かとの噂も聞こえたが、フロントホイールの17インチ化をメインに、ホイールデザイン変更、フロントフォークインナーチューブ径を38から41mmに拡大、アンチノーズダイブ機構AVDSの廃止、ブレーキはディスクのフローティング化とフロント対向4ポッドキャリパー、リア2ポッドキャリパーの採用など、足周りに大きな改良が施された。
排出ガス規制対応を念頭においた吸排気系の変更により、フルパワーでも最高出力108ps、最大トルク8.5kg-mとパワーダウンし、乾燥重量も6kgアップなどスペックダウンもあったが、すでに第一線のスーパースポーツではなく、独自の立ち位置を得ていたからか大きく問題視されることはなかった。
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また、この機会にデザインの大幅変更によるリニューアルも検討されたが、すでに「ニンジャ」スタイルとして定着したデザインは内外から高評価を得ており、ホイールとミラー形状の変更程度で、生まれながらの姿に大きく手が入れられることはなかった。
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エボニー×パールコスミックグレー(欧州仕様)
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ファイヤークラッカーレッド×エボニー(欧州仕様)
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■主要諸元ZX900-A7■
エンジン型式:水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ、ボア×ストローク:72.5×55.0mm、総排気量:908.2cc、圧縮比:11.0:1 最高出力:108 PS/9,500rpm、最大トルク:8.5kg-m/6,500rpm、キャブレター:CVK34 燃料タンク容量:22L、オイル容量:4.0L 全長:2,200mm 全幅:730mm 全高:1,220mm、ホイールベース:1,500mm 最低地上高:140mm シート高:790mm 乾燥重量:234kg 変速機:常時噛合式6段リターン キャスター角:29°00’、トレール:118mm、タイヤ前:120/70V17 後:150/70V18 ブレーキ前:油圧式ダブルディスク 後:油圧式シングルディスク 懸架方式前:テレスコピック式 後:スイングアーム式、発売当時価格:輸出車 ※欧州仕様
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●撮影-衛藤達也 欧州仕様
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この年の大きな出来事といえば、カワサキのオーバーナナハン解禁第一弾としてGPZ900Rの国内仕様が誕生したことだ。しかし依然として最高出力の自主規制は続いていたため、吸排気系や最終減速比などがフルパワー仕様とは異なり、最高出力は86psに抑えられ、180km/hリミッターも装着された。スピード、タコメーターの位置も国内モデルGPZ750Rと同様に大きい方がスピード、小さい方がタコメーターに入れ替えられ、ヘッドライトは常時点灯式、シートにはベルトが装着されるなど輸出仕様とは異なる部分も多い。そんな姿であったがメーカーの保証付き正規販売モデルとして、逆輸入モデルよりも格安でGPZ900Rを購入出来るメリットは大きく、この年の登録台数はゼファー750に次ぐ2位を記録。国内ユーザーに歓迎された。
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ファイヤークラッカーレッド×エボニー(欧州仕様)
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エボニー×メタリックグレーストーン(国内仕様)
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■主要諸元ZX900-A8■
エンジン型式:水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ ボア×ストローク:72.5×55.0mm 総排気量:908.2cc 圧縮比:11.0:1 最高出力:86 PS/9,000rpm 最大トルク:7.3kg-m/6,500rpm キャブレター:CVK34 燃料タンク容量:22L オイル容量:4.0L 全長:2,200mm 全幅:740mm 全高:1,220mm ホイールベース:1,500mm 最低地上高:140mm シート高:790mm 乾燥重量:234kg 変速機:常時噛合式6段リターン キャスター角:29°00’ トレール:114mm タイヤ前:120/70-17 58H 後:150/70-18 70H ブレーキ前:油圧式ダブルディスク 後:油圧式シングルディスク 懸架方式前:テレスコピック式 後:スイングアーム式 発売当時価格:799,000円 ※国内仕様
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日本では人気の高い初代のA1風カラーに変更され、さらにNinjaのロゴも追加されたA9は国内仕様のみの設定。海外ではA8が継続販売された。
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メタリックポラリスブルー×ギャラクシーシルバー(国内仕様)
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ファイヤークラッカーレッド×メタリックグレーストーン(国内仕様)
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国内仕様のみホイールカラーをゴールドからグレーに変更し、寒冷時の始動性向上のため温水キャブレター(キャブヒーター)を追加した。しかし、この後1998年のA11までの5年間、まったく変更のない放置状態が続く。
輸出仕様はA8から変更なく、欧州一般向け仕様はZX-9R Ninjaの登場によりこの年が最後となり、ドイツやオランダなどの一部仕向け地のみとなった。
重箱の隅をつつくような話だが、このA10の国内向けカタログ冒頭にはGPZ900Rの新車でアメリカ大陸をツーリングをするあおり文が記載されてる。しかしながら北米仕様は存在しない。
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ファイヤークラッカーレッド×メタリックグレーストーン(国内仕様)
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メタリックポラリスブルー×ギャラクシーシルバー(国内仕様)
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長い放置状態でそのままフェイドアウトかと思われたが、1997年の東京モーターショーにA2南アフリカ仕様風ライムグリーンのニューカラーが参考出品され、翌年A11として登場した。カラーの変更だけではなく、タイヤレンジがHからVに、ハンドルグリップがZRX1100と共通化されるなど細部の変更も行なわれている。輸出仕様は北米はもちろん欧州仕様も豪州仕様もすでになく、国内仕様と同じような装備ながら108psフルパワーのマレーシア仕様のみが設定された。
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ライムグリーン×パールアルペンホワイト(国内仕様)
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ファイヤークラッカーレッド×メタリックグレーストーン(国内仕様)
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