2012年9月14日 

■藤原克昭、日本ラウンドでポール・トゥ・ダブルウィン達成!

優勝を決めた藤原克昭。

 9月8・9日に熊本県オートポリスサーキットで行われたアジアロードレース選手権・第4戦(全日本ロードレース第7戦と併催)、決勝2ヒートは2日に渡り行われ、両ヒートとも昨年のアジアロードレース選手権チャンピオン藤原克昭が優勝!


アジア・ドリームカップは毎レースこんな感じの数珠繫ぎ。尾野、大久保とも毎レーストップグループでバトルをしてくれるのは頼もしい限り。

 アジアロードレース選手権はマレーシア、インドネシア、中国、日本、台湾そしてカタールで年間6戦行われる、アジア周辺諸国を対象とした国際格式のロードレース。開催クラスはSS600のほか、アジアで人気のアンダーボーンクラス(スクーター)、そしてホンダが若手選手育成の場として運営しているアジア・ドリームカップがある。

 マニュアルテック・ビートレーシングの藤原克昭は昨年よりアジアロードレース選手権に出場、見事チャンピオンを獲得し、今シーズンはディフェンディングチャンピオンとして戦う。ブンシュン・ホンダより参戦の清成龍一、他のアジアの強豪選手がしのぎを削るなか、予選では早々にトップタイムをたたき出し、ポールポジションを獲得、決勝レースに挑んだ。

 九州地方の週末の天気は完全に下り坂の予報。朝のウォームアップ走行のみ、前日の夜中に降った雨でウェットコンディションとなったが、決勝が行われる前に乾き、奇跡的にドライコンディションで11ラップの決勝レースが行われた。

 レースはスタート直後の赤旗でディレイとなり、10ラップでの決勝再スタートで前に出たのは清成だったが、藤原は1ラップ目の第2ヘアピンであっさりとトップに躍り出るとそのまま後続との差を広げ、8ラップ目には4秒以上の差をつけ、圧勝! 2位以下はアズラン、伊藤勇樹、清成龍一の3つ巴の争いが続いたが、アズランが抜け出し、伊藤は3位、清成は惜しくも表彰台に届かず。この時点で藤原克昭はポイントランキングトップに返り咲く。

 翌日に行われた第2レースは、藤原克昭と伊藤勇樹との一騎打ちとなった。5台のトップグループから抜け出した藤原と伊藤は3位以下を大きく引き離し、最終ラップまで2台の争いを続けたが、ピタリと背後をマークする伊藤に一瞬のスキも与えず、最終ラップでは伊藤を引き離してチェッカー! 藤原が今季2度目のポール・トゥ・ダブルウィンを決めた。ランキング2番手の清成が6位に沈んだため、ポイント差を26に広げて次戦の台湾に挑むこととなった。

第2レースのスタート、アズラン、伊藤はスタートが上手い。

トップ争いは藤原と伊藤の2台に絞られ、息もつかせぬ展開になった。

ホンダの雄、清成龍一は今一つペースがつかめず、本来の力を発揮できなかった。














 全日本ロードレースが低迷を続けるなか、アジア諸国で注目の集まるアジアロードレース選手権は、周辺諸国ではレース当日放送やライブ中継、公式サイトではいち早い動画配信で人気が高まっている。アンダーボーンクラスにプライベート参戦している選手もいれば、アジア・ドリームカップには日本から尾野弘樹、大久保光がエントリーし、ランキングトップにはMotoGPのMoto3クラス参戦権が与えられるので、毎レース熱戦が繰り広げられている。

 今シーズン残り2戦の、日本人選手の活躍を見守りたい。
(レポート&撮影:楠堂亜希)

表彰台は愛息の寛人くんもてっぺんに。チーフの渡邊さんはいつも克昭のマシンを最高の状態に仕上げてくれる、チームにはなくてはならない存在。

藤原克昭コメント
「母国開催であり、カワサキのホームコースでのレースは特別な思いがありました。いつもとは違う緊張もありましたが、このレースのためにチーム一丸となって努力した結果、ダブルウィンを達成することができたのをとてもうれしく思います!」


日の丸は藤原克昭のトレードマーク。ここまで日本をアピールしてくれるのがうれしい。


アジアロードレース選手権HP
http://asiaroadracing.com/index.php/result/item/323-2012-round-4-autopolis-international-race-course