グローバルモデルとして世界で販売されるホンダのPCXが誕生して早2年。そのパッケージングによる快適かつ爽快な走りを披露するシティ・コミューターの評価は高く、我が国の街中でもかなりの台数を見かけるようになった。今年は「eSP」と呼ばれる新開発エンジンを搭載し、さらなる進化も果たした。と同時に、春のモーターサイクルショーでお披露目された軽二輪モデル・PCX150も6月7日より発売となった。 見た目も大きさも機能もPCXとほぼ同じ。エンジン排気量のみ「28cc」分大きくなり、車両価格の差は僅か約3万円。ただ、ナンバープレートがピンク色から白い大判に変わるだけで、両者の使い勝手は大きく異なる。ファミリーバイク特約が使えるなど、経済的メリットの大きいPCX、高速道路の走行が可能となることで行動範囲が一気に広がるPCX150は、同じ土俵で簡単に比較できないそれぞれの魅力がある。 今回ご紹介するPCX150、高速道路を走ることはできても、軽二輪フルサイズの250ccスクーター、いわゆる“ビッグスクーター”と比べたら100ccの差はパフォーマンス面で大きな差を生むだろうし、同じ税金と保険を払うならフルサイズでもいいのでは? などと思えてしまったりする。実際に乗るまでは……。 PCX150の試乗車はミレニアムレッド。PCX150の専用色で、今のところ日本専用色でもあるようだ。朱のかかったソリッドのレッドはスタイルにメリハリを効かせ、とてもスポーティに見せる。今までのPCXのイメージを変えてしまうほど鮮烈だ。150ccに乗っていることをアピールしたい人は専用色のレッド、「125の皮を被った~」的に相手を欺きたい人はホワイトだろう。ただ、PCXのようにあともう1色、ラインナップされていれば理想だ。 で、実際に走ってみる。「125と変わらないな」、というのが最初に乗った印象だった。ただその印象はその後、覆されることとなる。 |
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PCXとの外観の違いはボディサイドに控えめにつけられた赤文字「150」のエンブレムと大判のナンバーくらい。もちろん、フロントフェンダーの白ラインとリアフェンダーの三角マークは付いていない。車体色はPCX150専用となるミレニアムレッド、そしてPCXと共通のパールヒマラヤズホワイトの2色が用意される。 |