With  SUZUKI BOULEVARD400 絶品クルーザールートを探して(後編)標高を上げる。気分を上げる。最高のクルーズ、今始まる。高原編

SUZUKI


思わず止まってしまう風景。のんびり走らないともったいない

 季節は初夏だというのに朝の空気はぴしっと引き締まっている。顔を洗うのに蛇口から出る水だって冷たい。ちょっと標高の高い所に泊まった翌朝、いつもと違う感じが嬉しい。

 身支度を済ませブルバードで走り出す。今日は高原エリアへと一気にかけあがろう。道は最初から上り調子だ。しっかりと太陽は出てきたが、ジャケットの袖口から入る空気は冷たい。

 茅野からまず向かったのは女神湖とその先にある長門牧場だ。国道299号線、県道152号線、メルヘン街道で上がるのがポピュラーだ。今日は299号で上り、途中、蓼科ブライトンクラブの分岐から152号にアクセス。このあたりまで来ると標高も高く、道の周りに生える針葉樹から発せられる独特の香りがする。

 152号はどんどん標高を上げながら進んで行く。途中、湧水がしみ出す場所を通り過ぎると、視界がズバっと開ける場所がある。そこから八ヶ岳連峰と南アルプスが顔を出す。思わずブルバードを停め、その絶景を眺めることに。残雪を頂きに残した山。午前中の空気が澄んだ時間が特に美しい。

 そのまま進めば蓼科山の登山口となるスズラン峠を越える。ちょっと道が悪い。その先にある分岐を右に折れた。蓼科牧場方向と女神湖に抜けられる道だ。このあたりも道は平滑ではない。周りは白樺に変わっている。高原の森の中を行く道だ。

 ブルバードはこんな道を悠々とクルージングする。いわゆるアメリカンにして山道が得意である。フロントに装備される倒立フォークは伊達ではない。多少のギャップをものともしないしっかり感をもっているし、フロントのディスクブレーキとリアのドラムブレーキでしっとりと速度をコントロールしながら切り取るようにカーブを楽しめる。そう、走るのだ。

 久々に信号、蓼科牧場の交差点だ。この交差点から程なく左側に女神湖がある。周囲を回る道を走っても数分で一周出来る距離だが、ちょっと一休みするにはもってこいの木陰がいくつかある。ちょっとだけ寄り道し、長門牧場へとむかう。
 女神湖からも気持ちの良い道が続く。県道40 号だ。交通量も増えるが、その緩やかなカーブの連続と周りの風景は絶品。とても良い道だ。右手の蓼科牧場が広がる。この道は是非、のんびり走ろう。



小さな湖、女神湖。しっとりとした時間に包まれた静かな場所。蓼科牧場の交差点付近には食事できる店も並ぶ。
小さな湖、女神湖。しっとりとした時間に包まれた静かな場所。蓼科牧場の交差点付近には食事できる店も並ぶ。


針葉樹の木立を抜ける。ブルバードは絶好の高原クルーザーだ。
針葉樹の木立を抜ける。ブルバードは絶好の高原クルーザーだ。


ビーナスラインは車山周辺で尾根へと出る。その尾根からは走りながらの絶景を楽しめる。その風景はまさに一期一会。春、夏、秋、それぞれの瞬間を見せてくれるに違いない。


大きなS字を描いて進む。こんな道でブルバードはしっかりとしたハンドリングで乗り手を楽しませてくれる。
ビーナスラインは車山周辺で尾根へと出る。その尾根からは走りながらの絶景を楽しめる。その風景はまさに一期一会。春、夏、秋、それぞれの瞬間を見せてくれるに違いない。 大きなS字を描いて進む。こんな道でブルバードはしっかりとしたハンドリングで乗り手を楽しませてくれる。


蓼科牧場脇沿いの道から脇道へ。そこでどデカい風景に遭遇。得した気分で時間を過ごす。
蓼科牧場脇沿いの道から脇道へ。そこでどデカい風景に遭遇。得した気分で時間を過ごす。