CBR1000RR/CBR1000RR SP 2,046,600円~2,079,000円/2,494,800円(2019年1月18日発売)
★ホンダ CBR1000RR/CBR1000RR SP 車両解説
CBR1000RRの電子制御機能を熟成させるとともに、カラーリングを一部を変更
CBR954RRの後継モデルとして2004年4月に発売されたスーパースポーツ、CBR1000RR。2002年、2003年と2年連続でMotoGPチャンピオンマシンとなったRC211Vの先進技術を取り入れて新開発された水冷4ストロークDOHCエンジン、ユニット・プロリンクサスペンション、センター・アップ・エキゾーストシステム、電子制御油圧式ロータリーダンパー、HESD(ホンダ・エレクトロニック・ステアリング・ダンパー)など当時のホンダの先進技術の粋を集めたマシンだった。
その後、2006年2月には、車両重量を4kg軽量化、カウル表面積を約13%縮小するなどの改良が行われた。エンジンもシリンダーヘッドの形状やサイズを見直し、バルブ形状、燃焼室形状を含めての改良で、足回りではフロントディスク径の拡大、キャスター角、トレール量を変更するなどにより、より軽快な操縦性の実現とマスの集中をはかっていた。
2008年9月には「オール・ザ・ベスト・イン・スーパースポーツ」をキーワードに初のフルモデルチェンジが行われた。更なる運動性能の向上を図るため、空力性能の向上とマスの集中化が行われ、よりコンパクトなフォルムのボディデザインに変更されている。スタイリング上の特長でもあったセンターアップ・マフラーは、キャタライザーを内蔵する特徴的なデザインの角張ったサイド・マフラー形式となった。
エンジン面ではシリンダーヘッドが小型化され、各パーツの徹底的な軽量化と合わせて、エンジン単体で約2.5kgの軽量化とコンパクト化を達成している。継続して採用されたPGM-FIと新採用の触媒により平成19年国内二輪車排出ガス規制をクリア。
2011年12月には、足回りを中心に大幅な見直しが行われた。操縦性を大きく左右する前・後サスペンション及び前・後ホイール形状を変更。ブレーキング時の安心感と立ち上がりのトラクション性能を向上させ、スポーツライディング時の扱いやすさもさらに向上させた。その他、メーターは視認性の高いフル液晶画面を採用、新たにギアポジションインジケーター、サーキットでのスポーツ走行に役立つラップタイマー、REVインジケーターを設定し、スポーツライディングにふさわしい装備としていた。
外観では、空力性能の向上とマスの集中化を図ったコンパクトなフォルムを引き継ぎながら、「スピード感と躍動感あるダイナミック」をキーワードに、ウェッジシェイプを基調にしたシャープでスピード感あふれる造形とされた。また、フロントのノーズカウル下には、空気の流れをコントロールし、ハンドリングの向上に貢献するチンスポイラーを新たに装備していた。
2012年11月のモデルチェンジでは、ロスホワイトとグラファイトブラックの2色を新たに設定したのみで2013年モデルとして発売された。また、同時にMotoGPで活躍する“Repsol Honda Team”カラーを施したCBR1000RR Special Editionを11月12日から2013年1月7日までの受注期間限定で発売している。
2014年2月には、エンジンの吸排気ポート形状を変更することなどで、4kWのパワーアップが行われたのを始め、新形状のウインドスクリーンを採用するなど、各部の見直し、熟成を図るマイナーチェンジが行われた。また、オーリンズ社製前後サス、ブレーキキャリパーにはブレンボ社製を採用するなど、より特別な仕様とした「CBR1000RR SP」タイプもこの時点からラインナップに加わっている。
2017年3月には、久々のフルモデルチェンジを受けたCBR1000RRシリーズだが、歴代マシンのコンセプトである「トータルコントロール~操る楽しみの最大化」を“ネクストステージ”に発展させるべく、クラス最軽量の車両重量の実現(直4、リッタースポーツクラス)、マス集中化がもたらす軽快性、そして出力向上と扱いやすい特性を両立させたパワーユニット、ファンライディングをサポートする電子制御技術の採用など、操る楽しみをMAXに追求した新たなCBRシリーズのフラグシップマシンに生まれ変わった。
今回は、電子制御系の機能を熟成させることがメインで、外観からの変化といえばカラーリングの一部変更に気づくくらい。電子制御系のアップデートは、Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)では、旋回中のタイヤ周長変化の精度を上げることでHSTCの作動がよりきめ細かに制御できるようになった。さらに、後輪スリップ抑制に対する制御介入量が9段階で任意に選択できることに加え、従来モデルではHSTCが一括制御していた領域の後輪スリップの抑制と、ウイリーの抑制をそれぞれ独立した制御が可能となった。
また、スロットル制御でもTBW(スロットルバイワイヤー)モーターの駆動スピードを向上させたことでスロットル戻し時の応答性を高めた他、スロットル総裁に対する出力特性を5段階で任意に選択できるパワーセレクターも高速度領域におけるブレーキコントロール性をより考慮した制御設定に変更しているという。
★HONDA ニュースリリースより (2018年11月19日)
スーパースポーツモデル「CBR1000RR」「CBR1000RR SP」の電子制御機能を
熟成させるとともに、カラーリングの一部を変更し発売
Hondaは、水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒1000ccエンジンを搭載した大型スーパースポーツモデル「CBR1000RR」「CBR1000RR SP」の電子制御機能を熟成し「操る楽しみ」をさらに追求するとともに、カラーリングの一部を変更し、Honda Dreamより2019年1月18日(金)に発売します。
今回、CBR1000RRとCBR1000RR SPのスポーツライディングをサポートする電子制御機能を熟成。コーナリング時や加速時の後輪スリップと、加速時の前輪浮き上がり(ウイリー)を抑制する「Hondaセレクタブル トルク コントロール(HSTC)」の機能に、旋回中のタイヤ周長変化の精度を上げた制御を取り入れることでHSTC作動をよりきめ細かくしました。さらに、後輪スリップ抑制に対する制御介入量が9段階で任意に選択できることに加え、従来モデルではHSTCが一括制御していた領域である後輪スリップの抑制と、ウイリーの抑制をそれぞれ独率した制御へと変更。「ウイリーコントロール」として制御介入量を3段階で任意に選択可能にし、よりライダーの好みに応じたHSTCの設定変更を実現しています。
また、スロットルグリップ開度をセンサーで検出し、スロットルバイワイヤ(TBW)モーターに駆動信号を送ることでスロットルバルブを制御する「スロットルバイワイヤシステム」では、TBWモーターの駆動スピードを上げ、スロットル戻し時の応答性を高めたほか、スロットル操作に対する出力特性を5段階で任意に選択できる「パワーセレクター」において、全てのギアでピーク出力まで引き出せる「レベル1」の出力特性設定を変更し、よりトルクフルな加速を実現しています。
スーパースポーツモデル専用ABSでは、スポーツライディング時における高速度領域でのブレーキコントロール性をより考慮した制御設定に変更しています。
カラーリングはストライプデザインを一部変更し、よりスポーティーで精悍なイメージを強調しています。カラーバリエーションは、CBR1000RRに「グランプリレッド」、「マットバリスティックブラックメタリック」の2色、CBR1000RR SPにはトリコロールイメージの「グランプリレッド」1 色を設定しています。
- ●販売計画台数(国内・年間)
- シリーズ合計 合計250台
- ●メーカー希望小売価格
- CBR1000RR マットバリスティックブラックメタリック 2,046,600円(消費税抜き本体価格 1,895,000円)
- CBR1000RR グランプリレッド 2,079,600円(消費税抜き本体価格 1,925,000円)
- CBR1000RR SP グランプリレッド 2,494,800円(消費税抜き本体価格 2,310,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
★主要諸元
車名型式 | 2BL-SC77 | |
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CBR1000RR 〈CBR1000RR SP〉 | ||
発売日 | 2019年1月18日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.065×0.720×1.125 | |
軸距(m) | 1.405 | |
最低地上高(m)★ | 0.130 | |
シート高(m)★ | 0.820 | |
車両重量(kg) | 196〈195〉 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 2〈1〉 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 25.0〈25.0〉(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名〈1名〉乗車時)※2 | |
17.7(WMTCモード値★ クラス3-2 1名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転小半径(m) | 3.2 | |
エンジン型式 | SC77E | |
水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 999 | |
内径×行程(mm) | 76.0×55.1 | |
圧縮比★ | 13.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 141[192]/13,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 114[11.6]/11,000 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置[PGM-DSFI] | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式★ | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | - | |
燃料タンク容量(L) | 16 | |
クラッチ形式★ | 湿式多板コイルスプリング式 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.285 |
2速 | 1.777 | |
3速 | 1.500 | |
4速 | 1.333 | |
5速 | 1.214 | |
6速 | 1.137 | |
減速比1次/2次 | 1.717×2.687 | |
キャスター(度)★ | 23°20′ | |
トレール(mm)★ | 96 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 190/50ZR17M/C 73W | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | 倒立テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式(ユニットプロリンク) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※〈 〉は、CBR1000RR SP。
■道路運送車両法による型式指定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
※1 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます