2018年9月3日
■New ZX-10RR 世界初公開、ジョナサン・レイがライディング!
9月1日(土)~2日(日)、九州大分・オートポリスサーキットで全日本ロードレース選手権が行われました。メインのJSBクラスは、ヤマハファクトリーレーシングの……って、今回のレースはそこじゃありません。
決勝レースが行なわれた2日、お昼のピットウォークの時間帯に、デモンストレーションが行われました。マシンはカワサキの2019年モデルZX-10RR、ライダーはなんと、さきの鈴鹿8時間耐久にも出場して驚速っぷりを見せつけた3Timesワールドスーパーバイク(=WSBK)チャンピオン、ジョナサン・レイ! この9月2日、このデモランが正真正銘の世界初公開です!
アンベールセレモニーを終えて、レイはゆっくりコースイン。さすがにデモランですから、コースサイドのお客さんに手を振りながらゆっくり走って……いたのはコースインした1周目だけでした! タイヤが温まったのを確認したか、2周目からはエンジン音もカン高くなってほぼ全開! まったくの市販状態のため、さすがにレーシングスピードとまでは行きませんでしたが、それでも、8耐で見せた、あのウルトラスムーズなライディングは健在! いやぁ、速い人は何に乗っても速いとは言いますが、ライディングが美しい人は何に乗っても美しい!
発表されたニューモデルは、もちろん「市販前提」の状態ではありますが、ほぼ市販状態のZX-10RR。2019年モデルのZX-10Rシリーズは3バージョンが発売されるようで、スタンダードZX-10R/電子制御サスペンションを採用したZX-10R SE/そしてこの日のZX-10RR。いちばんレーススペックに近い「RR」は世界限定500台のスペシャルモデル。WSBKと併催されているSST(=スーパーストック。世界耐久にも設けられているクラスです)に最小限のモディファイで出場できるように、というモデル。この10RRのみ、ピレリタイヤが純正装着されています。
今回のNew ZX-10Rシリーズの改良は主にエンジン面で、10RRは204ps、STDとSEは203psを発揮。大きな変更は、フィンガーフォロワー式ロッカーアームの採用で、10RRはなんとチタンコンロッドを採用しているそうです。いまやスーパースポーツには常識となったUP&DOWN両方向のクイックシフターも採用、SEにはNew Ninja H2に採用されて話題となった、浅い傷を自己修復する「ハイリーデュラブル」ペイントが使われています。
さらにビッグニュースは、この10Rシリーズ3兄弟が、2019年モデルとして国内正規販売される予定だということ。詳細はまた! 早く乗りたいスーパーバイクチャンピオンレプリカですね!
(レポート&写真:中村浩史)