今日の原付二種スクーター全盛時代の礎を築き上げたのはスズキのアドレスシリーズ、といっても過言ではないだろう。都市部を中心としたコミューターの役割を、原付二種クラスのスクーターに見事にマッチングさせたのは、何よりも50クラスの手軽さ、取り回しの良さと市街地では250クラスをしのぐほどの機動性だった。現在もスズキはアドレス110と、アドレス125という強力なラインアップを擁しているが、ライバルメーカーの追い上げが急なのもまた事実で、スズキとしても125スクーター市場の多様化に第三の矢が必要と判断したのだろう。
<クレジット>
■撮影:依田 麗/スズキ http://www1.suzuki.co.jp/motor/
二輪カーラインチーフエンジニアの守谷安則さん。SWISH開発のまとめ役。 | 二輪エンジン設計部エンジン実験課の福田善夫さん。 | 二輪車体設計部車体設計課の成田 洋さん。 |
原付二種スクーター市場の現状や、ユーザーの動向などを説明していただいたスズキ二輪の濱本英信社長。発表会ではいつもサプライズで楽しませてくれるサービス精神旺盛な濱本社長。今回はトランクスペースの容量の大きさを端的に表現してくれた。 |
125クラスのスクーターでありながら大掛かりなマスコミ向けの発表会を開催したことでも、スズキがこの新型スクーターにかける意気込みが伝わってくる。
会場で説明された新型スクーター、SWISHの特徴を取り上げておくと、
(1)軽快に
●取り回しの良さを追求した前後10インチタイヤ
●全長1,830mmのコンパクトな車体
●タンデムや積載状況に合わせ3段階のスプリング調整が可能な2本リアサスペンション
(2)スタイリッシュに
●様々な街に似合うスタイリッシュなスタイリングデザイン
●スズキスポーツ車のアイデンティティである縦型2灯式ヘッドライトをLEDで装備
●左右の足元付近を絞り込んだカットフロアボードを採用し、快適な足着き性を実現
(3)便利に
●フルフェイスヘルメット+αが収納できる大容量のシート下トランクスペース
●視認性が高く多機能なフル液晶デジタルメーター採用
●USBソケット標準装備
以上がプロダクトコンセプトとして“上質なスタンダードスクーター”を目標に開発されたSWISHの概要だ。
SWISH最大の特徴ともいえる前後10インチホイール。“V”アドレス伝来のDNAを受け継ぐ。 | 軽量コンパクトに収まる空冷SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンを採用。多角断面マフラーカバーで個性を主張。 | 不等間隔で巻かれたプログレッシブスプリングを採用。積載状態に合わせて3段階のスプリング調整も可能。 |
燃料タンクをフロアボード下に配置したことでトランクスペースに余裕が。最大積載許容量1.5kg。 | フロアボードには左右の足元付近を絞り込んだ“カットフロアボード”を採用。足着き性の向上を図っている。 | 充電に便利なUSBソケットも装備。定格5V1A。 |
タンデムライダーの居住性にも考慮。ワンアクションで開閉できるピリオンフットレストバーを装備。質感を高めたアルミ製。 | リアボックスが必需品の“通勤快速”に合わせて、リアキャリアを標準装備。最大積載許容重量6㎏。 | エッジの効いたリアコンビネーションランプ。テール、ストップ、ライセンスランプにLEDを採用。 |
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