2016年8月12日 

■アメリカン・ホンダモーターが、モトクロス競技専用車「CRF450R」をフルモデルチェンジするとともに、エンデューロモデル「CRF450RX」を新たに設定し、2017年型モデルとして発売

 Hondaの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターが、モトクロス競技専用車「CRF450R」のフルモデルチェンジと、このCRF450Rをベースに新開発したエンデューロモデル「CRF450RX」を発表した。

 新型CRF450Rは、モトクロス競技において勝敗に大きく影響する「ホールショットの獲得」を目指して、マシンのトータルパフォーマンスを向上させている。吸排気効率と出力特性をさらに向上させた新設計のユニカムエンジンを搭載するとともに、ディメンションを見直した新設計のフレームや、衝撃吸収性と操縦安定性を高めた前・後サスペンションを採用。さらに、新開発のセルモーターとバッテリーをオプション設定とし、扱いやすさの向上にも取り組んでいる。

2017年型CRF450R。 2017年型CRF450RX。

 2017年型CRF450Rの主な特長は、エンジン面では、1)Hondaオリジナルのメカニズムで、実績のあるユニカムバルブトレインを採用した水冷・4ストローク・4バルブエンジンを新設計し、充填効率と燃焼効率を高めることで、トルクと出力の向上を実現、2)カムプロフィールを変更するとともに、インテーク側には新たにフィンガーロッカーアームを追加することでバルブのリフト量をアップし、ほぼ全域でのトルクと出力を向上、3)バルブアングルをより狭角にレイアウトし、ピストン頭部の形状を見直すことで、燃焼効率の向上を図り、トルクと出力アップを実現、4)圧縮比も従来モデルの12.5から13.5に変更。

 車体・足回りでは、1)ディメンションを一新した新設計のフレームを採用、フロントアップを抑えてリアの分担荷重を増やすことで、トラクション性能の向上を実現、2)ホイールベースのショート化を図り、コンパクトな設計に、3)足回りについても見直しを行い、フロントサスペンションにバージョンアップしたSHOWA製のコイルスプリングを採用、4)リアサスペンションは搭載位置を低くし、センターにレイアウトすることで、走行時の安定感を向上、5)スイングアームの軽量化と短縮化により、バネ下重量を軽減し、軽快性とトラクション性能の向上に寄与している。

 スタイリングは、トータルパフォーマンスを向上させたマシンにふさわしい、シャープで無駄のないスタイリッシュな外観としている。また、ライディング時によりスムーズな動きができるよう、各部の凹凸をより低減したスムーズ・サーフェスデザインとしている。なお、グラフィックデカールは摩擦や高圧洗車による剥がれを防ぐ、“インサートフィルムグラフィック”を新たに採用。車体色には、Hondaモトクロスマシン伝統のエクストリームレッドを採用。

 その他の装備として、新開発のセルモーターとバッテリーをオプション設定し、始動時の扱いやすさの向上を実現している。

 また新たに発表された2017年型のCRF450RXは、多岐に渡る条件でのオフロード走行を想定し、CRF450Rをベースに装備や各部のセッティングを変更している。1)セルモーターと付随するバッテリーを装備、2)8.5L容量の樹脂製フューエルタンクを採用、3)サイドスタンドを装備、4)タイヤは、フロントに21インチ、リアに18インチのダンロップ製を採用、5)フロントとリアサスペンションのセッティングを最適化、6)イグニッションタイミング(モード設定)の変更、7)エンジンハンガーの剛性を変更。

 なお、この「CRF450R」、「CRF450RX」は、2016年内の日本国内発売も計画されている。

■Honda http://www.honda.co.jp/motor/